愛する犬・猫と快適に暮らす！失敗しない「ペット共生リフォーム」の間取りと安全対策

犬・猫が喜ぶ！ペット専用スペース・部屋（居場所）の作り方
《犬（ドッグフレンドリー）のための専用スペース》
１　関節を守る「床材リフォーム」
犬の股関節脱臼や怪我を防ぐため、滑りにくい床材へのリフォームは必須です。
ペット用フローリングは表面に滑り止め加工が施されていて、耐久性・耐水性が高い商品です。
ワックス掛けが不要で手入れしやすい製品もあります。
クッションフロアはクッション性があり、足腰への負担がすくなく、耐水性も高いのでおそういがしやすいです。
タイルカーペットはパネル状で汚れた部分だけを交換することができます。また、防音性や断熱性も期待できます。
フローリング全体を張り替えるのではなく、必要なところだけを対応床材にすることによってコストも抑えられます。

2　玄関やLDKを活用した「居場所」の造作
常に家族の近くにいられる場所が犬にとって最も安心できる居場所です。
ケージを置くスペースの壁に消臭・調湿効果のある「エコカラット」などを採用し、におい対策と空気環境を改善することもできます。

《猫（キャットフレンドリー）のための専用スペース》
1　上下運動を叶える「立体空間」の造作
猫の運動不足とストレス解消には、壁面を使った立体的な移動空間が効果的です。
キャットウォークやキャットステップを壁や棚と連携させ、人が邪魔にならない高い位置に設置するのが理想的です。
また、梁や柱の構造を活かし、猫が隠れたり外を眺めたりできる箱型のステップの造作も人気です。
キャットウォークの素材は、猫が爪を立てやすく、滑りにくい無垢材がおすすめです。また、使用する塗料は舐めても無害な自然塗料を選びましょう。

2　衛生とプライバシーを守る「トイレ専用スペース」
猫の嗅覚は敏感なため、清潔で落ち着ける場所が必要です。
洗面所や廊下の一角、収納の下部などに、トイレを隠せる専用のニッチ（くぼみ）スペースを造作。
トイレ専用スペースには、独立した換気扇を設置するか、消臭・調湿効果のある壁材を集中して採用することで、ニオイの拡散を防ぎます。

老犬・老猫になった時のために！バリアフリー設計と介護を見据えた動線計画
1　【滑り対策】床材の選び方とリフォーム
老犬・老猫は、滑りやすい床材で踏ん張りがきかずに転倒し、脱臼や骨折、ヘルニアなどの重症化リスクが高まります。
ペット用滑り止めフローリング、コルクマット、クッションフロアなどで足腰への衝撃が少なく、踏ん張りがききやすい床へのリフォームが必要です。
また、フローリングの全面にペット用の滑り止めワックスを塗布するなどで費用を抑えることもできます。

2　【段差解消】スロープの造作と対策
ちょっとした段差でも、高齢ペットにとっては大きな壁や転倒の原因になります。
敷居や扉下のレールなどの段差を撤去し、フラットな床面にリフォームします。

3　【安全確保】視力・筋力低下に備えた空間設計
視力や筋力の衰えから家具の角などにぶつかる事故を防ぎます。
視力が低下したペットのために、夜間にトイレや寝床までの通路に足元灯や間接照明を設置するリフォームや、体温調整が難しくなる高齢期に備えて窓からの冷気や熱気を遮断する内窓や断熱リフォームも必要な場合があります。