【決定版】停電時・復旧後の「住宅設備」対処法！

キッチン
《IHクッキングヒーター》
IHクッキングヒーターの電源は、電気が復旧しても自動では入りません。
事故を防ぐために、IHは停電を感知すると強制的に主電源を切り、「手動での再起動」を必須とする設計になっています。
電気が復旧し、家の照明などが点灯したことを確認したら、以下の手順でIHクッキングヒーターを再起動します。
・本体パネルの**「主電源（ON/OFF）」**ボタンを長押し、または押して電源を入れます。
・機種によっては、主電源の表示が点滅している場合があります。点滅が消え、電源が入った状態になるのを確認してください。
・タイマーや時計機能を持つ機種は、時間がリセットされていることが多いため、取扱説明書を参照して時刻を再設定してください。
・IHクッキングヒーターには、誤操作を防ぐためのロック機能（チャイルドロック、オールロックなど）が搭載されています。停電前にロックがかかっていた場合、または安全のために自動でロックがかかる機種の場合、復電後もロック状態は解除されません。

《食洗器・換気扇》
食洗機は運転中に停電した場合、プログラムが中断されます。
食洗機内の水やお湯は排水されずに残っていることが多いです。復旧後、異臭や詰まりの原因にならないよう、すぐに再運転するか、手動で庫内の食器を取り出し、内部を軽く清掃してからリセット操作を行うことをおすすめします。

換気扇はマイコン制御が比較的シンプルであるため、復電後に自動で電源が入る機種と、手動で入れ直す機種があります。

給湯器
《ガス給湯器》
ガス給湯器や石油給湯器は、電気を使用して安全装置や燃焼を制御しています。停電が発生すると、安全を最優先するため、ガスの供給を遮断したり、機器を強制的に停止させたりする仕組みが働きます。そのため、復電後、すぐにはお湯が出ず、リモコンにエラーが表示されることが一般的です。
エラー表示が出た時の「リセット手順」
①お風呂場または台所のリモコンの「運転（入／切）」ボタンを押し、電源を「切」にします。
②5～10秒程度そのまま待ちます。
③再度、「運転（入／切）」ボタンを押し、電源を「入」にします。
　蛇口からお湯を出したり、追い焚きを試したりして、正常に給湯・作動するかを確認します。
リモコン操作でエラーが消えない場合は給湯器本体の電源プラグを抜くなどの方法もあります。
※ただし、給湯器内部の部品に故障や不具合が生じている可能性もあります。無理な操作を繰り返さず、速やかにリフォーム会社または給湯器のメーカー・専門業者に連絡し、修理を依頼してください。

《エコキュート》
エコキュートや電気温水器は、タンク内にお湯を貯めておく「貯湯式」の給湯器です。停電そのものは沸き上げを停止させますが、すぐに生活に大きな支障をきたすわけではありません。しかし、停電後に「時刻設定」を怠ると、数日後に必ず「お湯切れ」という重大な問題を引き起こします。
復電を確認したら、必ず以下の手順を実行してください。
①リモコンの起動
②エラー解除
③時刻設定のやり直し
④動作確認
　設定後、リモコンの画面で「沸き上げ予約」が有効になっているか、現在の残湯量を確認します。必要であれば「満タン沸き上げ」を臨時で実施し、お湯切れを予防します。
※特に災害などによる長期停電の後は、自宅のブレーカーを落としてから作業に入るなど、安全を最優先してください。設定方法が不明な場合は、無理せず、リモコンに記載されているメーカー名を確認し、カスタマーサポートに連絡することをおすすめします。